2026/08/31(月)
慢性腰痛の原因は何ですか?腰だけが原因とは限らない理由を柔道整復師・鍼灸師が解説
カテゴリー:腰痛
慢性腰痛の原因は一つとは限りません
「腰痛が何か月も治らない」
「病院では大きな異常はないと言われたのに痛い」
「マッサージをすると楽になるけれど、また痛くなる」
このような状態が続くと、
「結局、私の腰痛の原因は何なの?」
と疑問に感じる方も多いと思います。
結論からいうと、慢性腰痛の原因や長引く要因は一つとは限りません。
腰椎や椎間板、関節、筋肉など身体の組織が関係することもあれば、身体活動量、仕事での負担、睡眠、ストレス、痛みに対する不安など、さまざまな要因が関係することがあります。
そのため、
「腰痛=腰の筋肉が硬いから」
と単純に考えるのではなく、まずどのような腰痛なのかを確認することが大切です。
この記事でわかること
- 慢性腰痛とはどのような状態なのか
- 慢性腰痛で考えられる原因
- 腰以外の場所が腰痛に関係する可能性
- 筋力低下や運動不足と腰痛の関係
- ストレスなど心理社会的要因との関係
- 病院を受診した方がよい腰痛
- 整体院六葉が腰痛の原因を考えるときに重視していること
そもそも慢性腰痛とは?
一般的に、3か月以上続いている腰痛を慢性腰痛と呼びます。
ただし、「慢性腰痛」という一つの病気があるわけではありません。
腰痛はあくまで症状の名前で、その背景にはさまざまな状態や病気があります。
そのため、
「3か月以上痛いから筋肉が原因」
「レントゲンで異常がなかったから問題ない」
などと一つの情報だけで原因を判断することはできません。
慢性腰痛を考えるうえでは、身体の状態だけでなく、症状が出る動作や生活環境なども含めて確認することが重要です。
「慢性腰痛がなかなか良くならない理由については『慢性腰痛はなぜ治らない?原因と改善方法を整体師がわかりやすく解説』で詳しく解説しています。」
慢性腰痛で考えられる7つの要因
ここから、慢性腰痛に関係する代表的な要因を見ていきます。
1.腰椎や椎間板などが関係している場合
腰には腰椎と呼ばれる骨があり、その間には椎間板があります。
腰痛には、
- 椎間板
- 椎間関節
- 腰椎
- 仙腸関節
- 筋・筋膜
など、さまざまな組織が関係する可能性があります。
また、
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 腰椎分離症
- 骨折
などの病気によって腰痛が生じることもあります。
だからこそ、腰痛が長く続いている場合には「筋肉が硬いだけ」と決めつけないことが重要です。
2.筋肉の緊張や身体への負担
長時間同じ姿勢を続けたり、身体に負担のかかる作業を繰り返したりすると、腰周辺の筋肉に負担がかかることがあります。
例えば、
- 長時間のデスクワーク
- 長距離の運転
- 中腰での作業
- 重いものを繰り返し持つ
- 介護や家事
- 同じ姿勢での立ち仕事
などです。
ただし、
「筋肉が硬い=そこが腰痛の原因」
とは限りません。
筋肉が緊張している背景に、身体の使い方や仕事内容など別の要因がある可能性もあります。
そのため、硬くなっている場所だけを見るのではなく、
「なぜその場所に負担が集中しているのか?」
まで考えることが大切です。
3.股関節など腰以外の動きが関係する場合
腰痛だからといって、確認する場所が腰だけとは限りません。
例えば股関節は、歩く、立ち上がる、しゃがむ、物を拾うなど多くの日常動作で使われます。
もし股関節などの動きが十分でなければ、その動きを別の場所で補うことがあります。
その結果として腰への負担が増える可能性があります。
つまり、
股関節が動きにくい
↓
腰など別の場所で動きを補う
↓
同じ動作を何度も繰り返す
↓
腰への負担が増える
ということも考えられます。
もちろん、股関節が硬い人が必ず腰痛になるわけではありません。
大切なのは、腰痛がある人の身体を実際に確認して、どこに動きにくさや負担があるのかを見ることです。
4.筋力や持久力の低下
慢性腰痛では、
「身体を動かすと痛くなりそう」
という不安から活動量が減ってしまうことがあります。
すると、
腰が痛い
↓
身体を動かさない
↓
筋力や体力が低下する
↓
以前より身体を動かすことが大変になる
↓
さらに活動量が減る
という悪循環につながる場合があります。
慢性腰痛に対して運動療法が用いられる理由の一つも、単に筋肉を鍛えるためだけではありません。
身体を動かす能力や日常生活での活動を少しずつ取り戻していくという考え方も重要です。
ただし、腰痛がある方全員に同じ筋トレを行えばよいわけではありません。
その人の身体の状態に合わせて運動を選ぶ必要があります。
5.身体の使い方や生活環境
1回の動作だけでなく、毎日の積み重ねも考える必要があります。
例えば1日に何時間も座って仕事をする方と、一日中身体を動かす仕事をしている方では、身体への負担のかかり方が違います。
六葉では、
「どこが痛いですか?」
だけでなく、
「仕事ではどんな姿勢が多いですか?」
「何をしているときに痛みますか?」
「休日は身体を動かしますか?」
「どのくらい歩きますか?」
なども確認します。
慢性腰痛では、施術を受けている数十分だけではなく、残りの生活時間をどのように過ごしているのかも大切だからです。
6.ストレスや痛みに対する不安
慢性腰痛では、心理社会的な要因も症状の経過に関係することがあります。
これは、
「腰痛は気持ちの問題」
という意味ではありません。
痛みが長期間続けば、
「また痛くなるかもしれない」
「動かしたら悪化するかもしれない」
「このまま一生治らないのでは?」
と不安になるのは自然なことです。
しかし、その不安から必要以上に身体を動かさなくなれば、活動量が低下する可能性があります。
また、仕事のストレスや人間関係、睡眠などが痛みの感じ方や経過に影響することもあります。
そのため慢性腰痛では、身体の一部分だけを見るのではなく、生活全体を含めて考えることが重要です。
7.腰以外の病気が原因になっている場合
腰痛で特に注意したいのがこの部分です。
腰が痛いからといって、必ずしも腰そのものに原因があるとは限りません。
腰痛の背景には、まれですが、
- 血管の病気
- 泌尿器の病気
- 婦人科の病気
- 消化器の病気
- 感染症
- 腫瘍
などが隠れている場合があります。
そのため、
「腰が痛いから整体で腰を揉んでもらえばいい」
と最初から決めつけることはおすすめできません。
こんな腰痛はまず医療機関へ相談してください
次のような症状がある場合には、整体やセルフケアを優先せず、整形外科などの医療機関へ相談してください。
- 安静にしていても強い痛みが続く
- 痛みが徐々に悪化している
- 発熱を伴っている
- 脚に強いしびれがある
- 脚に力が入りにくい
- 排尿・排便に異常がある
- 大きな転倒や事故のあとから痛い
- 原因のわからない強い腰痛が続いている
腰痛にはさまざまな原因があるため、必要な場合には医師による診察や画像検査などを受けることが重要です。
「腰痛をどのくらい様子見していいのかについては『腰痛は自然に治りますか?』も参考にしてください。」
レントゲンやMRIで異常がなければ原因はない?
「病院でレントゲンを撮ったけれど、大きな異常はないと言われた」
という方もいると思います。
画像検査は腰痛を評価するうえで重要ですが、腰痛の状態によって必要性は異なります。
また、画像だけですべての痛みの原因を説明できるとは限りません。
反対に、画像で変化が見つかったとしても、それだけで現在感じている痛みのすべてを説明できるとは限りません。
だからこそ、
画像検査の結果+症状+身体所見
などを組み合わせて考えることが重要です。
慢性腰痛では「原因探し」だけにこだわりすぎないことも大切
慢性腰痛になると、
「どこの筋肉が悪いの?」
「骨盤が歪んでいるの?」
「椎間板が原因なの?」
と、一つの原因を見つけたくなると思います。
しかし慢性腰痛では、複数の要因が重なっている場合があります。
そのため、
原因を一つに決めること
よりも、
「今、何が腰への負担になっているのか」
「何を変えると身体を動かしやすくなるのか」
を考えることが大切なケースもあります。
整体院六葉が慢性腰痛を見るときに重視していること
整体院六葉では、
「腰痛だから腰を施術する」
だけではなく、まず身体の状態を確認します。
例えば、
- どの動きで腰が痛むのか
- 腰を曲げる・反る動き
- 股関節の動き
- 身体の左右差
- 日常生活で困っている動作
- 仕事で多い姿勢
- 運動習慣
などを確認します。
そのうえで、
評価
↓
必要な部分を緩める
↓
必要な部分を動かす・鍛える
↓
もう一度評価する
という流れを大切にしています。
筋肉を緩めることが必要な方もいれば、身体を動かすことが必要な方もいます。
だからこそ、
「腰痛にはこの施術」
と全員に同じ対応をするのではなく、その方の身体に合わせて考えることを重視しています。
慢性腰痛についてよくある質問
Q1.慢性腰痛は筋肉が硬いことが原因ですか?
筋肉の緊張が関係する場合はありますが、それだけが原因とは限りません。腰椎や関節、神経、身体の使い方、活動量、仕事や心理社会的要因など、複数の要因が関係することがあります。
Q2.骨盤の歪みが慢性腰痛の原因ですか?
骨盤の状態だけで慢性腰痛の原因を説明することはできません。腰痛にはさまざまな要因が関係するため、「骨盤が歪んでいるから腰痛になる」と一律に考えるのは適切ではありません。
Q3.運動不足で慢性腰痛になりますか?
運動習慣や活動量は腰痛と関係する要素の一つです。ただし、運動不足だけが腰痛の原因というわけではありません。仕事、身体の状態、生活環境なども含めて考える必要があります。
Q4.ストレスで腰痛になることはありますか?
心理社会的な要因は慢性腰痛の経過に関係することがあります。ただし「気のせい」という意味ではありません。身体的要因と心理社会的要因の両方を含めて考えることが大切です。
Q5.慢性腰痛の原因を調べるにはどうすればいいですか?
まず症状や経過を確認することが重要です。強い痛みや神経症状などがある場合は医療機関で診察を受けてください。必要に応じて画像検査などが行われます。そのうえで、身体の動きや活動量、生活環境などを確認していくことも大切です。
まとめ|慢性腰痛は「原因はこれ」と一つに決めつけない
慢性腰痛には、
① 腰椎や椎間板・関節などの状態
② 筋肉への負担
③ 股関節など腰以外の動き
④ 筋力・持久力や活動量
⑤ 身体の使い方や生活環境
⑥ ストレスや痛みに対する不安
⑦ 腰以外の病気
など、さまざまな要因が関係する可能性があります。
だからこそ、
「腰が痛いから腰を揉む」
だけで終わらせるのではなく、
「なぜ腰に負担がかかっているのか?」
という視点を持つことが重要です。
また、腰痛の中には医療機関での診断や治療が必要なものもあります。
まず安全性を確認したうえで、身体の状態、生活環境、活動量などを総合的に考えていきましょう。
長引く腰痛でお悩みの方へ
整体院六葉では、腰だけを見るのではなく、身体の動きや日常生活での負担を確認したうえで、その方に合わせた施術や運動をご提案しています。
「何か月も腰痛が続いている」
「マッサージを受けても繰り返してしまう」
「病院では大きな異常はないと言われたけれど、腰がつらい」
「自分の腰痛に何が関係しているのか知りたい」
という方は、お気軽にご相談ください。









